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愚老人作家・雨洗空斎
雨洗空斎は貧乏ながら、
広告関連のデザイナー&ディレクターを経て、
新米老人作家稼業へと、しがなく変身!?……。
還暦を過ぎた頃、湯島の坐禅会で遭遇した、
百寿老師との“奇天烈な交流”が“阿吽の起爆剤”となり、
偉大なる貧乏老人である、
晩年の「葛飾北斎:卍老人」が遺した摩訶不思議な軌跡を、
没後一世紀半以上も経過した混迷の現代、
手探りで辿りはじめた……。
「北斎最後の洒落」
・雨洗空斎の「北斎最後の洒落【全七巻】」とは、83歳の北斎こと画狂卍老人が、突然、江戸を離れ、信州小布施へと向かった旅立ちから、亡くなるまでの不可思議な卍老人秘話を、著者が広告業界のクリエイティブ・ワークに携わった経験からとらえた、ドキュメント仕立ての〝真説・卍老人物語〟である。
・当時では比類無きスーパー高齢者であった北斎は、とある事件が切っ掛けとなり70代で開花し、死の間際に「あと十年の命があれば本物の絵が描ける!……」と願いながらも叶わず、この世を去った。……その後、当時はもちろん現代まで、さらには未来まで、その偉大な遺産は世界を唸らせる筈である。しかしながらその遺作は時代の変遷と共に、ますます脚光を浴びているが、最晩年の正月に描いたとされる、最期の肉筆画絹本「骸骨図」に秘められている「卍老人最期のメッセージ」は、意外と知られていない?……。
・第一巻は、平成25(2013)年に発刊した「北斎最後の洒落《上巻》」の改訂版であり、現代と当時を織り交ぜた、多彩な登場人物を紹介していく形で、この物語の序章となっている。
・現代シーンの主人公であるエディ立石が北斎の菩提寺で、命日にしか拝観することができない掛軸「骸骨図」に秘められている摩訶不思議なメッセージの紐解きを進めていくうちに、思わぬ真実を知る事になる……。
00 ■プロローグ
「閻魔様に頼まれた……?」:老人絵師と娘の山谷堀骸骨怪談
第一章「卍に魅せられ!うん十年」
01 ■東京・江戸に住む男:ガイド役エディ立石とは
02 ■浅草で釣られ:江戸っ娘と新聞記者のDNA
03 ■百壽翁は禅師:老師との宿命の出逢い
04 ■湯島の白梅って?:熟練木版画彫師との再会
05 ■新年の禅問答:老師の全貌とその仲間
06 ■白梅と紅梅に鶯:鶯美人との北斎問答
第二章「卍老人は大忙し?」
07 ■奇才が描いた巨大絵馬:89歳の力作に老師感動!
08 ■もう一人の天才:ライバルは山東京伝のみ!?
09 ■長寿の極意:北斎と老師の長寿問答無用!
・前巻に引き続き、平成25(2013)年に発刊した「北斎最後の洒落《上巻》」の後半部分の改訂版である。齢83の卍老人が小布施へ旅立つ前、有名な『神奈川沖浪裏』を創作する迄の〝前の北斎(60代の頃)〟を追求。すると意外な人物との遭遇が……。
・さらに〝最後の洒落〟執筆のきっかけとなった、現代と当時の登場人物を紹介しながら、還暦を過ぎた絵師・北斎に大きな影響を与えたカピタンとの接触秘話や、その後、ドイツから突如やって来た、風変わりな医師との封印された密会に始まり、腐れ縁ともいえる曲亭馬琴との関係や京伝との繋がりなど。
・現代シーンでは、木版画に魅了され日本に棲みついてしまった、カナディアン木版画職人との出会いや、芸大三人娘が〝彫師亭寅師匠〟と巻き起こす虎騒動小咄。
・さらにはガイド役エディが、江戸っ子の人情味を追い求めて、葛飾の寅さんを訪ね歩く。果たして……。
■まえがき:「不自然な晩年の旅立ち?」:83歳は超高齢!
第二章(続き):「卍老人は大忙し?」
10 ■何で?難で?小布施へ?:小布施への旅立ちに疑問視……?
11 ■衣食住には無頓着:山谷堀借家住まい&隅田川ルート
第三章:「北斎は当時から国際人?」
12 ■なんだかんだと阿蘭陀:いきなりシーボルト出現っ!
13 ■探検家と絵師と医師?:シーボルトの狙いは?
14 ■井の中の蛙的目線!:現代の木版画エキスパートはカナダ人
15 ■浮世絵界の影のヒーロー?:歌麿、北斎そして広重、国芳は……?
16 ■寅の虎は寅年?:芸大三人娘と彫師の永住怪談
17 ■江戸っ子の素性は色々:果たして?どっから江戸っ子!
18 ■洒落すぎると……?:洒落の粋過ぎはヤ・バ・イ!種彦さん?
・北斎が突然に江戸を捨て小布施へ旅立った背景を探ると、行き着くのは化政時代に遡る。処は本所の北斎工房。なにやらそこでは工房の主人である北斎と侍らしき人物が親しげに話し込んでいる。品の良い色白の優男は時々、笑みを浮かべながら……ひそひそと?
・その男は、この物語りの準主役とも云える小説家であり、歌舞伎好きが高じて、ちょくちょく本所の工房に弟子や業者に混ざって顔を出しては、お栄にドヤしつけられ、すごすごと退散しては、懲りずにまたやって来る、しがない御徒の殿様でもあった。
・人は長い人生の中で沢山の人と出会い、また離れていく。そんな出逢いに注目して、エディ自身の体験談と日常小咄を織り交ぜて、世知辛い世の中の矛盾や理不尽さを……。
■まえがき:「出会いの不思議」
第四章:「弟子と師匠ってなんだ?」
19 ■小松崎茂画伯との遭遇秘話:なぜこんな身近に?
20 ■種彦と壷龍の仲:黒子プロデューサーは知られない!
21 ■タコイカ問答無用:ただなるぬ間柄?馬琴も参入?
22 ■果報者と阿呆者:北斎は小説家もやるの?
23 ■爺が絵解き!:単なる絵師では済まない思惑!
24 ■老師の弟子との禅面対決:免許皆伝がもたらす功罪?
25 ■梅干虫と西瓜:老師の教えと弟子の狙いは筋違い
第五章:「マニュアル化の功罪!」
26 ■イキナリ!葛飾鎌倉之蟷螂の巻:役人の御門違い!今昔物語
27 ■遭遇!旧中川土手散歩老人:管理されると息詰まる?
28 ■蔓延る?!:何でもかんでもマニュアル!
・第四巻は「北斎最後の洒落」の佳境とも云える山場。江戸時代史上稀な極悪役人の登場で始まる。こうゆう輩は己れ自身を悪役とは思っていないからこそタチが悪い!。結果、誰も予測がつかなった悲惨な結末が。当時の江戸庶民は「まさかそんな事には?」と、油断していたのだ。
・その〝マサカ〟の犠牲者とは?……。さらに北斎こと卍老人を小布施に導いた、その根拠は?……。それは誰の仕業なのか?
・エディは独特の猜疑心と第六感を駆使し、俄かジャーナリスト目線でその背景を探求する。すると、又しても意外な真実に辿り着く。
・あのお騒がせヤロウが、あの時、江戸で密かに行動した事が後々までも波乱を巻き起こし、現代までも、その真相は?……。
■まえがき:「人気作家の天国と地獄?」
第五章(続き):「マニュアル化の功罪!」
29 ■田舎源氏は種彦?:ムチ(?)ほど怖いものはない?
30 ■シット!ザムライ蝮の妖怪:女は嫉妬!男はシット?
31 ■蝮の妖怪!ご乱心?:嫉妬にも限度が……!?
32 ■粋過ぎ「ご用心!?」:イキスギは野暮!バランスが肝心?
33 ■卍83歳の夏は大凶?!:北斎の本厄は夏の原?
34 ■儒、朱子、国、蘭学にガクガク?:何でもかんでも学問?
第六章:「理屈よりも第六感!」
35 ■虚心の慢心:先生方は貧乏に無知?
36 ■シーボルト上陸!やりたい放題!:……嵐で発覚?
37 ■出る杭が悔い?:出過ぎると事件に!
38 ■種やん悲惨!恐い同僚の恨み?:かまきり娘に諭される?
39 ■蟷螂管巻き顛末の巻:説明しても理解されないコトダラケ!
・第五巻は、今更ながらなのだが、意外と知られていない、北斎の素性を解き明かす謎解きにせまる。謂わばDNAを辿る探索なのだが、北斎の本名は、未だ明らかにされていないのである。
・30以上のネーミングを多用していながら、なぜか本名は語っていない。幼少時の名前「時太郎」や十代の頃からの「鉄蔵」だけは、間違いなく実名であろうが、その後の号名などのネーミングは、全てが変名である。
果たして、北斎の本名は何なのかと、菩提寺を訪ね、墓石に刻んである「画狂老人卍墓」の下には、「川村氏」と刻まれていた。
・お墓に入っても、頑なに本名を語っていない、その不可思議なクェスチョンを解き始めて辿り着いたのは、予想を超えた意外なルーツであった。
■まえがき:「知られざる?……北斎卍老人の素性」
第七章:「気楽な長屋生活!」
40 ■北斎の卍魂:鶯美人レイラが北斎の菩提寺へ!
41 ■卍魂のルーツ:北斎の本名は?
42 ■超現実主義:着たきり雀が描いた「舌切り雀」
43 ■見栄とかは無縁&無頓着:驚異の極貧長屋ぐらし
44 ■女北斎?:「葛飾応為」は卍老婆!
45 ■ある日の旅立ち:何度か三浦に雲隠れ?
46 ■絵文字の元祖:筆まめ&絵文字達人
47 ■一気に興ざめ:ヒーロー種彦!ヒール耀蔵!
第八章:「知られざる真実(密事)?」
48 ■60代で己を知る?:シーボルトのアドバイス?
49 ■為一で出直し:70歳で覚醒!?
・第六巻は、北斎すなわち卍老人の後期に降りかかった、二つの衝撃的な事件にフォーカスして、その真相を探ってみる。後に、このアクシデントが北斎の超長寿人生を左右する事になるのだが、もちろんその確証は無いのだが、さすが北斎は絵師であり、それを窺わせる作品を、これでもかと遺してくれている。
・一つ目の事件は写楽アートで、二つ目の不可解なアクシデントは、お馴染みの冨嶽シリーズと壮大な小布施アートで…。
・深淵な洒落づくしで描かれた隠し絵を駆使して、北斎ならではの信念に裏づけされた生き様、さらには師弟愛よりも堅い絆で結ばれた、無二の友との繋がりだけが、事の真相を語っているのかもしれない。
・果たして、北斎のアイコンともなった「神奈川沖浪裏」の大波が意図するメッセージは、私達に何を語り、何を訴えているのであろうか……?
■まえがき:「なぜかコツボつながり?」
第八章(続き):「知られざる真実(密事)?」
50 ■先を越された!:逗子でコツボ遭遇……?
51 ■シーボルト日誌、謎の五日間!:シーボルトが指摘……?
52 ■小坪でコツボ遭遇の巻:ツボつながり騒動
53 ■人との出会いが人を造る?:貴重なイジメ体験
第九章「生まれ変わったのに?」
54 ■北斎から為一へ:冨嶽三昧!
55 ■絵解きの乳母は応為? :お栄さんの読み解き?!
56 ■うばと爺の合作?:戯れごとはお終い!
57 ■改革の余波が!:外道と妖怪コンビが暴走!
58 ■三九郎が察した卍危機!:さすが!戸隠流?
59 ■小布施への旅立ち:川舟で!?
・第七巻は、卍老人の謎解きルートを年代順にを遡り、その端緒となったと思われるファクターから導き出したエピソードを基にして、総集編として紐解いてみた。あくまでも知られざる北斎画狂老人卍の真実であり、その証が遺作に秘められている事実を明らかにする事にある。
■まえがき:「画狂老人卍は謎だらけ」
60 ■閻魔様への手紙…「罪への償いか!?」
61 ■不和の人への画賛…「懺悔の念が秘められいる!
62 ■狂人自画像の裏メッセージ…「鳥?居?刃?の暗号が!」
63 ■密かに小布施に招かれた…「経路は利根川の高瀬舟?」
64 ■浦賀に潜居?…「その後、三浦屋八右衛門を名乗る!?」
65 ■密会で知った!出自の謎?…「北斎のDNAには?」
66 ■春朗が演じた写楽!…「蔦重との折り合いが不和となり終焉」
67 ■小布施で遺した極秘メッセージ…「痛恨の懺悔?!」
68 ■夏の原への旅立ち…「卍老人再生?!」
■あとがき
雨洗が読み解く「江戸百」は、
一般目線で見ると少し偏屈であるが、
制作者サイドから見ると可成り興味深い。
見ず知らずのアイデアマン「魚栄」が、
浮世絵師の巨匠「広重」を自由自在に操り、
短期間で大量のシリーズ作品が生まれた……。
後にそれが海を渡り、
ゴッホやモネなどの巨匠を刺激……、
その感動が数々の名画を誕生させた。
「えっ!浦安の魚屋がヨーロッパを動かした?」